たまには童話や絵本をとおして人生の知恵を

年末だし、パーフェクトではぜんぜんなかったけど一年頑張ったし、なんだかゆるっとした気分になって、気楽な本を読んでみました。

一つは「チーズはどこへ消えた?」とその続編の「迷路の外には何がある?」

もう一つはクリスマスにちなんで「モミの木」

軽そうだけど、どちらもキチンとした大人向けの寓話です。

一見簡単なストーリーの中に人生の知恵が織り込まれていて、子供にはピンとこないけれど大人にはずっしりと響くような。

そして読む年代だったり、その時に置かれている状況だったりによって感じ取る印象が様々に異なるような。

大人向けの寓話にはそんな魅力があります。

目次

『 チーズはどこへ消えた?』 『 迷路の外には何がある?』 by スペンサー・ジョンソン

「チーズはどこへ消えた?」は国内で出版されたのが2000年のようで、その当時にも読んだ記憶があります。

それからなんと20年以上が経ったというのが単純に驚きというか、軽くショックです・・・。

今回、久しぶりに読み直してみました。

本の表紙画像

チーズがある日とつぜん無くなってしまったという現実を前に、登場人物たちがどうふるまうのか。

結論を言うと、無くなった事実にはいつまでもしがみついていないで、さっさとアタマを切り替えて別のものを求めて行動したほうがよいよね、といった内容。

そしてそのあとに「迷路の外には何がある?」。

こちらは2019年に国内で発売されたので最近のものになりますが、一冊目の続編という構成。

チーズが無くなってしまった事実を受け入れられずに最後まで行動できなかった登場人物の一人が、自分の信念を書き換えることで新たな発見を得られて行けるようになるというストーリー。

自分の信念にこだわり過ぎず、疑ってみること。

自分の信念が上向き型の信念なのか、下向き型の信念なのか考えてみること。

もし下向きなら、その信念は疑ってみる価値は大いにあるよ、ということ。

そして自分の信念は何度修正したって問題ないんだよ、ということ。

自分の固定観念はときどき疑ってかかりなさいということ。

急速に変化する現代にまさにうってつけのメッセージです。

しかし。

普段から自己啓発本やビジネス本を読みなれている人にとっては、既視感のあるアドバイスと映るかと思います。

時代に合ったメッセージだからこそ、この類のメッセージはうんざりするほど世にはびこっていますから。

自己啓発本でいったら、一冊の本の中の1トピックとして必ず挙げられているといっても過言ではありません。

それを敢えて寓話で説明するというのも、個人的にはかえって周りくどいというか、もっと単刀直入に実際の事例で説明してもらったほうが心にスッと入ってくると思えました。

たとえば時代の潮流を見誤って経営破綻した企業を例にしたりするなどしてです。

そのほうが伝わりやすい。

しかしながら、自己啓発本を普段読まない人や本を読むことになれていない人になら、このシリーズ本は新鮮な良いインパクトを与えてくれるに違いありません。

たまには本でも読んでみるかといった感じなら、このシリーズはおススメです。

『モミの木』 by アンデルセン

言わずと知れたアンデルセン。

でも「モミの木」という絵本はこの度はじめて読みました。

クリスマス・シーズンに適したストーリーです。

このお話は侮れないですよ。

森に生えている小さなモミの木の一生について語った寓話なのですが、まさにモミの木の人生を人間の一生と重ねてとらえることができます。

これはですね、大人の絵本とはいえ若い人にはまだ響かない内容かもしれません。

50代に突入した私はいたく心を揺さぶられました。

未来、あるいは過去にばかり気を向けていないで、 ”今” にフォーカスすること。

”今を愉しむ”ことが大切だということ。

人生は”今”で出来上がっているのだということ。

そして、人生の終わりは、あるときあっけなく訪れるであろうということ・・・。

これは40代、50代、そしてそれ以降の年代の人におススメしたいです。

そして10年や20年に一度ぐらい読み返したら、その都度このストーリーのメッセージに深く考えさせられるに違いありません。

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