たしか私が29歳か30歳ぐらいのときのこと。
女性向けのファッション誌を読んでいた私は、誰だったか今では忘れてしまったけれど当時47歳ぐらいの女優さんのインタビュー記事を何気なく読んでいたのでした。
インタビューのなかでその女優さん曰く、20代のころは精神的に大変で生きづらかったけど、今(47歳)は肩の力が抜けてラクになった。今が本当に楽しい、といったようなことを言っていました。
それを読んだ当時の私は、え?40代後半なんてもう老化の一途だし、子供も大きくなってしまって寂しいし、先々も見えてしまって希望も無くなっているしでどう考えても楽しそうなイメージがない。そうかこの女優さんは嘘を言っているに違いない、と感じたのでした。
その当時、30歳ほどの私から見た40代後半のイメージは、色に例えるとグレー。
それもどんよりした美しくないグレーという感じだったんです。
40代後半が楽しいなんて、絶対そんなことありえない。そう思いました。
そしてその後、なぜかこのインタビュー記事のことがずーっと頭の片隅に残っていて何年か前に自らも40代後半になったのでした。
さてそのとき自分はその40代後半の人生をどう感じていたか、と言いますと、
本当に意外だったのですが、その女優さんと同じ心境でした。
本当に精神的にラクになったのです
ああ、あの時にあの女優さんは40代後半の地点からこんな風な景色を見ていたんだな、こんな感覚を味わっていたんだな、と同じ境地に立って初めてわかりました。
たとえば海外旅行に行ったとき、訪れた土地の印象がアタマで想像していたものとまったく違ったということは良くあります。そんな時に思うのは、何事も自分で経験してみないと決して分からないということ。
人生も同じで、自分自身がその年齢になってみないとその年齢がどんな風なのかは決してわからないんだなと実感しました。
さて40代になって精神的にラクになった理由はなんだろうと考えてみると、簡単に言うと色々な出来事に対しての不安や迷いがなくなったということかもしれません。
それって悪くいうとしたら、図々しくなったといえるかもしれないです。
10代、20代の若かりしころは楽しい体験も多いけれど、その分、不安や迷いもたくさんある。
友人関係や恋愛、勉強に仕事。常に傷つきやすい心で悩んで頑張って日々対処していたように思います。
一方で40代も後半になってしまうと、たとえば異性も自分のことを恋愛対象としてみてくれなくなります。
いざそうなってしまうと人目に触れにくくなって気が楽になるんです。そこにはもう不安も迷いもありません。(笑)
きっと20代から見たらこういったことは昔の私が感じたようにやはり寂しいという風に見えるのかもしれませんけれど実は快適だったりします。
そんなわけで40代はかなり予想外にラクで良い年代でした。
そして40代ならまだ身体が健康です。
健康でさえいれば40代でも人生を変えて巻き返すことは十分に可能だとも思えました。
世間一般では40代になったらもう人生を変えるなんて無理という固定観念があるでしょうけれど。
実際のところ私自身も40代で現在の会社に転職しましたし。
もう遅い、とか勝手に決めつけないで一か八かやりたいことをどんどんやってみるのが勝ちです。
そうすれば案外、世間の常識と言われているような考えって単なる思い込みだったりすることも多いのだなということが肌感覚でわかります。
この先も、たとえば60代、80代…おそらく今現在の自分が想像しているイメージとは異なるのかもしれません。
それぞれその地点に立った時にどんな景色なのかを確認するのが楽しみです。
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